North Glacier Studio
記事 · 内観CGパース 2026-05-23

内観CGパースで照明設定が仕上がりを左右する理由

物理ベースレンダリングで自然な光を再現するための考え方
橘
橘 誠一
Founder
2026-05-23
布地、サンウィーブ、小麦色、サンプル、生地見本、黄色、デザイン、テキスタイル、装飾、パレット、カラー、クリエイティブ、デザイナー、スタジオ、下書き、インテリア、テックス

内観CGパースの依頼で「なんとなく安っぽく見える」という修正依頼が来る場合、原因の多くは照明設定にあります。モデルの精度や素材の質感がどれだけ高くても、光の当て方が不自然だと全体の印象が崩れます。この記事では、内観レンダリングで自然な光を再現するための考え方を説明します。

自然光と人工照明の組み合わせ

内観レンダリングでは、窓から入る自然光と室内の照明器具(人工照明)を同時に扱います。この2つのバランスが、空間の印象を大きく左右します。昼間の明るいリビングを表現したい場合は自然光を主光源にし、人工照明は補助的な役割にします。夜景や夕景の場合は逆に、人工照明が主役になります。

Blenderのサイクルレンダラーでは、HDRIを使って環境光を設定し、窓の外の空の明るさをリアルに再現します。日本の住宅では南向きの窓からの光が重要なケースが多く、建物の向きと時刻を正確に設定することで、実際の日照条件に近い光を再現できます。

照明器具の物理的な再現

ダウンライト・ペンダントライト・間接照明など、各照明器具の光源をモデル内に配置します。単純に「明るい球」を置くのではなく、実際の照明器具の配光特性(IESデータ)を使うことで、光の広がり方をより正確に再現できます。IESデータは照明メーカーが公開していることが多く、指定の器具がある場合はそのデータを使用します。

間接照明は、光源を直接見せずに壁や天井に光を当てる手法です。モデル内に光源を隠す構造(コーブ照明の溝など)を作り、そこから光を発生させます。この処理はレンダリング時間が長くなりますが、空間の高級感を出すうえで効果的です。

素材と光の相互作用

PBR(物理ベースレンダリング)では、素材の反射率・粗さ・透過率が光の見え方に直接影響します。光沢のある床材は照明を鏡のように反射し、マットな壁面は光を拡散します。この相互作用を正確に設定することで、素材感のリアリティが増します。

よくある問題は、白い壁の設定値を純白(RGB 255,255,255)にしてしまうことです。物理的に正確なPBRでは、純白の素材は存在しません。実際の白い壁は、RGB値で200〜230程度の明度に設定するのが適切です。この調整だけで、レンダリングの自然さが大きく変わります。

照明設定の詳細は、プロジェクトの用途(印刷物・Web・プレゼン)によって最適な設定が変わります。依頼時にご用途をお知らせいただけると、それに合わせた設定で制作します。

#内観CGパース#照明設定#PBRレンダリング

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