建築ビジュアライゼーションにBlenderと3ds Maxのどちらを使うか
「どのソフトを使っているんですか?」という質問をクライアントから受けることがあります。North Glacier StudioではBlenderと3ds Maxの両方を使い分けており、プロジェクトの内容によって選択しています。この記事では、建築ビジュアライゼーションの観点から両者の違いを整理します。
Blenderの特徴と向いている用途
Blenderはオープンソースのため、ライセンスコストがかかりません。Cycles XというGPUレンダラーが標準搭載されており、物理ベースレンダリングの品質が高く、プロダクトレンダリングや内観パースに適しています。
Blenderのモデリングツールは直感的で、有機的な形状や複雑な曲面の作成に向いています。プロシージャルなモディファイアを使った繰り返し形状(格子・メッシュ・タイルパターンなど)の生成も得意です。アドオン(プラグイン)のエコシステムが充実しており、建築向けのアドオンも多く公開されています。
3ds Maxの特徴と向いている用途
3ds MaxはAutodeskの製品で、建築・インテリアビジュアライゼーションの分野で長年使われてきた実績があります。V-RayやCoronaなどの高品質なサードパーティレンダラーとの連携が充実しており、フォトリアルな建築レンダリングを効率的に制作できます。
CADデータ(DWG・RVT)との互換性が高く、AutodeskのDatasmithを使ったRevitデータのインポートがスムーズです。大規模な建築プロジェクトや、複数のソフトウェアが連携するパイプラインでは3ds Maxが選ばれることが多いです。
North Glacier Studioでの使い分け
プロダクトモデリングと内観パースにはBlenderを使うことが多いです。有機的な形状の作成とCycles Xのレンダリング品質が、これらの用途に適しています。建築外観のビジュアライゼーションで、クライアントからRVTデータが提供される場合は3ds MaxとV-Rayの組み合わせを使います。
VRコンテンツはUnreal Engine 5で制作します。BlenderまたはMaxでモデルを作成し、FBX経由でUE5にインポートするワークフローが標準です。どのソフトを使うかよりも、最終的な納品物の品質と精度が重要だと考えています。
ソフトウェアの選択はプロジェクトの要件によって変わります。依頼時に特定のソフトウェアでの納品を希望される場合は、その旨をお知らせください。